うまい酒を、その酒の故郷で味わう贅沢な夜。堪能、福島の日本酒。(福島)

福島県は全国新酒鑑評会で、
7年連続金賞受賞数日本一となった酒どころ。
四方を山に囲まれた風土がうまい酒の秘密なのか?
川辺の夜風を感じながら至福の一杯を味わう前に、
その理由を知りたいと思った。

豊かな自然と伝統の技が育む。
酒どころ、福島。

東北地方の南部に位置する福島県。県の中心を通る「中通り」、太平洋沿岸の「浜通り」、日本海側内陸の「会津地方」の3地方に分かれ、気候・風土がそれぞれ大きく異なる。そして、磐梯山や飯豊連峰など雄大な自然があり、磨かれた清冽な水と、その水でつくられたうまい米がある。県内の酒蔵数は60を超え、その土地の環境に合った酒づくりをしてきたという。

蔵人同士が技を共有し競い合う。
至極の一杯をさらなる高みへ。

福島の酒づくりを進化させてきたのは、伝統の技を守りつつ、新しい製法や取り組みを採用し、チャレンジし続ける若い蔵人たち。平成4年から、県酒造組合が人材育成の場として「清酒アカデミー」を開講。ベテランの蔵人や専門家が講師を務め、若き作り手に醸造の知識と技術の基本を指導している。さらに、共に学んだ者たちが蔵元の枠を超え、切磋琢磨しながら酒づくりを進めることで、「福島の酒」の向上にもつながっているという。

挑戦しつづける、若き杜氏の蔵元。
中通り・天栄村「松崎酒造」。

小さな蔵元ながら、松崎酒造の名は全国的に知られている。2011年に26歳で杜氏となった松崎祐行さん。地元の蔵人たちと試行錯誤を繰り返しながらつくったという酒は、杜氏1年目にして全国新酒鑑評会で金賞を受賞。今年でなんと8年連続となる金賞を受賞している。水と、米と、丁寧な酒づくりから生まれる「廣戸川」。コンクール受賞歴もある天栄米をつくる地元農家の協力も仰ぎながら、「地元のうまい酒づくり」を追求し続けているという。

川どこで、ナイトイベントで。
会津の美味と楽しむ会津の酒。

うまい酒を、その酒の故郷の風土の中で味わう。日本酒ファンにとって、これ以上の贅沢はないはず。酒と料理、それに雰囲気まで堪能するなら、会津東山温泉にある旅館・原瀧(はらたき)。今や夏の風物詩ともなっている幻想的な「水辺のダイニング 川どこ」では、清流湯川のせせらぎを聞きながら、会津の地酒と会席膳に舌鼓を打つことができる。

一方、もっと気軽に飲んだり、食べたりできる、ナイトイベントも充実。鶴ヶ城では会津清酒の振る舞いやショット販売があり、ほろ酔い気分で夜間登閣や東山芸妓の演舞まで楽しめる。また、「極上のはしご酒」イベントでは、会津市内の宿泊先でもらえるパンフレット持参で、地元食材を使った料理&お酒が1,000円で楽しめるとあっては、逃す手はない。

いい米、いい水、そして蔵人の技術とたゆまぬ努力。
至極の一杯の舞台裏を垣間見た、福島の夏夜だった。

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